窪寺恒己とダイオウイカの出会い！伝説の深海撮影プロジェクト全記録

「深海の魔物」とも呼ばれ、長年その生態が謎に包まれていたダイオウイカ。
その伝説的な深海撮影プロジェクトの中心にいたのが、国立科学博物館の窪寺恒己博士です。
窪寺博士は2002年から小笠原諸島沖でダイオウイカの調査をスタート。
何年も成果が出ず、通算520回もの仕掛け設置や、エサとなるイカの浮力調整など、地道な試行錯誤を重ねました。2004年、ついに世界で初めて生きたダイオウイカの静止画撮影に成功。
さらに2006年には生きたダイオウイカを海面まで釣り上げ、その動く姿を映像で捉えるという快挙も成し遂げました。
しかし、最大のクライマックスは2012年。NHK・ディスカバリーチャンネルとの共同プロジェクトで、深海潜水艇を使い、ついに世界初となるダイオウイカの生態映像の撮影に成功したのです。この映像は2013年のNHKスペシャル「深海の巨大生物」で放送され、世界中に衝撃を与えました。
10年以上にわたる執念と科学的探究心、そして「もっと知りたい」というワクワクする気持ちが、伝説の一瞬を生み出したのです。
窪寺恒己博士とダイオウイカの出会いは、まさに“深海のロマン”そのもの。
今も多くの人々に夢と感動を与え続けています。